品川名款八景 『入船夕照』
- ここに掲載の平板印刷の浮世絵は安永5年前後(1770年代)に勝川春章が品川の遊女を描いたものとされております。この画面の中に虫眼鏡、懐中鏡、覗きからくりが巧みに使われて艶冶な構図になっております。
これらの光学的というべき器具は当時としてはまさに珍物というべく『入船夕照』 と題したのは当時の庶民垂涎の的である舶来品の意を寓しているといわれております。
当社が主たる商品として製作しておりますルーペに関係のある珍しい浮世絵としてごらんに入れる次第です。現在当社はさまざまな光学機器を世界各国に輸出しておりますが品川の二美人は夢にも考がえなかったことでございましょう。
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